【動画紹介】極めて貴重なAlto Sarrusophoneの演奏動画(Instagram)
Instagramにとても珍しいAlto Sarrusophoneを演奏している貴重な動画が掲載されているのを見つけました。
動画
Alto Sarrusophone の演奏動画はインスタにアップされています。
ファゴット奏者である Valeria Curti(@valeriacurtibassoon)さんによる演奏です。
こちらにそのリンクを貼ります。
感想
超希少楽器アルトサリュソフォーンによるサン=サーンス「白鳥」の冒頭の演奏です。
音色はイングリッシュホルンとテナルーン(ファゴッティーノ)の中間という感じがしました。リード次第なのかもしれませんが、こんなに豊かな良い音がするのは初めて知りました。
金属管かつサクソフォーンよりも細い管径のため、もっと細くて鋭くて荒々しい音がするものだとイメージしていました。ダブルリード楽器らしい優雅さがあり、その美しい演奏に何度も聴き入ってしまいました。
形状はまるで金属製の小型ファゴットのような印象を受けますね。ベルの先はソプラノサクソフォーンのようにスリムです。2つ折りのためコンパクトですが音域はアルトサクソフォーンと同じ楽器です。
気になるのはEb管のはずがD管のような指の動きになっている事です。おそらくリードが少し長めなのではと思っています。もしかしたらファゴットのリードを使っているのでしょうか?これだけしっかり音程が取れてコントロールできていることが驚きです。
補足
マイナーな楽器のため一応補足します。
サリュソフォーン(Sarrusophone)は金属管を持ちダブルリードで演奏する木管楽器の一属です。
サクソフォーン(Saxophone)属の各楽器と同様に、Sopranino(in Eb)からContrabass(in Eb,Bb)までの楽器があります。意外にもContrabassが最も一般的ですが博物館級でとても希少で、Altoはさらに希少な楽器です。
演奏には楽器の種類ごとに専用のダブルリードが必要ですが、Contrabass Sarrusophone はグロタンやバンドレンにラインナップがありますが、それ以外の楽器では自作するしかありません。
ただAltoを含めそれぞれの正しい寸法が不明確で、現物合わせで試行錯誤するしかないのでしょう。
おわりに
希少楽器群であるサリュソフォーン属、その1つ1つの写真や演奏動画は本当に貴重な資料です。
特に Alto Sarrusophone のこれほど鮮明な品質の録音を聞けたのは極めて貴重な例だと思います。
今後も該当アカウントによる写真や演奏動画のアップを楽しみにしたいです。